“もえぎおどし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
萌黄縅60.0%
萠黄縅40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
赤地の錦の直垂ひたたれ萌黄縅もえぎおどしの鎧を着け、鍬形くわがた打った兜の緒をしめ、黄金こがね作りの太刀に、切斑きりふの矢、重籐しげとうの弓という装立ちで、連銭葦毛の馬に、金覆輪の鞍を置き、人目をひく颯爽さっそうたる姿で立ち現れた。
俯目ふしめ兄者人あにじゃびとのほうを見てありましたところ、母うえが着せてあげた赤地錦あかじにしき小袖こそで萠黄縅もえぎおどしよろい、太刀のこじり、いつまでも、石のように、ひれ伏してありましたが
日本名婦伝:大楠公夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
城寨とりでの山、東条の麓にある龍泉寺の医王院いおういん広苑ひろにわに、いつになく、鮮やかな菊水の旗と、遠目にも眼を射らるるような卯の花、緋、萠黄縅もえぎおどしなどの鎧、太刀たち、艶やかな塗弓ぬりゆみ
日本名婦伝:大楠公夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十一月のしもの朝、義経は、赤地錦あかじにしき直垂ひたたれに、萠黄縅もえぎおどしよろいをつけ、きょう西国へ下るとその邸を出て、妻の静、その老母、その他、足弱あしよわな者たちを、先へ立たせ、わずかの精兵を従えて、御所の門前に
日本名婦伝:静御前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)