“まぐち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
間口97.1%
室口2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いずれも表の構えは押しつぶしたようにのきれ、間口まぐちせまいが、暖簾の向うに中庭の樹立こだちがちらついて、離れ家なぞのあるのも見える。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
例えば城内の支那人街の店へはいって見ると、間口まぐちが狭くて薄汚く見えるにもかかわらず、奥行おくゆきはずっと深く、そして商品が店一杯に詰っている感じであった。
満洲通信 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
街路とおり一つ距てて母屋と向きあったみせは、四けん室口まぐち硝子戸ガラスどが入り、酒味噌酢などを商うかたわらで、海苔のりの問屋もやっていた。それはもう三時近かった。肆には二三人の客があった。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)