“まきた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蒔田36.4%
捲立18.2%
牧田18.2%
眞北18.2%
槇田9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父は善吉といい、河見家の樵がしらで、妻とのあいだに六人の子があり、国吉はその四番めの二男であったが、国吉が五歳の年、善吉は半左衛門に土地を買って貰い、蒔田まきたという村で百姓になった。
榎物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そのうちにヤット波の絶頂まで登り詰めてホットしたと思う束の間に、又もスクリュウを一シキリ空転さして、潮煙しおけむり捲立まきたてながら、文字通り千仭せんじんの谷底へ真逆落しだ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
同僚は工場長の牧田まきたと工務部長の菱刈ひしかり、あとは、彼の下に会計と庶務を分担するすが老人と市田いちだ青年とである。職工は総員三十五名、三分の一が女であつた。
光は影を (新字新仮名) / 岸田国士(著)
わたし共は故郷の弘前へ來ても、ここから更に汽車を乘り替へて三里ばかり眞北まきたの友人の町に行くため、弘前驛で次ぎの汽車を待たねばならない。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
その下の僕が巴里パリイへ着いた初めに居た一室に槇田まきた中尉が居る。近頃は近所のリユウ・デ・ゼコルに住んで居る内藤理学士とすつかり気の合ふ友人になつて仕舞しまつた。内藤とよく街をぶらつく。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)