“へんちつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
貶黜100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
世には陋劣ろうれつなる小人と、商売根性というものがあって、盛名あるものの出づるごとに、ことさらにそれをいやしきものに引当てて貶黜へんちつを試みようとする。
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
貶黜へんちつは阿部家の医官が其主の病を治して、主のくわんつるに会ふごとに、例として行はれたものださうである。果して然らば柏軒は真に何の咎をも受けなかつたのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
この年さき貶黜へんちつせられた抽斎の次男矢島優善やすよしは、わずか表医者おもていしゃすけを命ぜられて、なかばその位地を回復した。優善の友塩田良三りょうさん安積艮斎あさかごんさいの塾に入れられていたが、或日師の金百両をふところにして長崎にはしった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
優善さんは一時の心得ちがえから貶黜へんちつを受けた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)