“ひるまき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蛭巻88.9%
蛭卷11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだ蛭巻ひるまきぐらいの位置に当る、平ッたい鞍状地に到着した、槍から無残に崩壊した岩は、洪水のように汎濫している、そうしてこれが巨大なる槍ヶ岳を、目の上に高く聳えしむるために
槍ヶ岳第三回登山 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
両の手に持った椀を合せて槍の蛭巻ひるまきをグッと挟んでしまいました。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
月を負ひて其の顏は定かならねども、立烏帽子に綾長そばたか布衣ほいを着け、蛭卷ひるまきの太刀のつかふときをよこたへたる夜目よめにもさはやかなる出立いでたちは、何れ六波羅わたりの内人うちびとと知られたり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
父祖ふそ十代の御恩ごおんを集めて此君一人にかへし參らせばやと、風のあした、雪のゆふべ蛭卷ひるまきのつかのも忘るゝひまもなかりしが、思ひもかけぬ世の波風なみかぜに、身は嵯峨の奧に吹き寄せられて
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)