“蛭巻”の読み方と例文
旧字:蛭卷
読み方割合
ひるまき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
右手めて直槍すぐやりの穂には、生々しくしたたるものが蛭巻ひるまきまで血ぬられ、装束の片袖は、敵の太刀に斬り裂かれて、鎖肌着の肩が出ている。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
清盛は枕もとから銀の蛭巻ひるまきをした小長刀こなぎなたを離さず、常に寝所に守り刀として置いていたが、ある夜急に消えた。盗まれたかと八方調べたが行方が知れぬ。
まだ蛭巻ひるまきぐらいの位置に当る、平ッたい鞍状地に到着した、槍から無残に崩壊した岩は、洪水のように汎濫している、そうしてこれが巨大なる槍ヶ岳を、目の上に高く聳えしむるために
槍ヶ岳第三回登山 (新字新仮名) / 小島烏水(著)