“ひふん”の漢字の書き方と例文
語句割合
悲憤100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしながらかれ悲憤ひふんへぬこゝろさいなまうとするには與吉よきちいてまぬ火傷やけどがそれをおさへつけた。勘次かんじつかれた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
この事実にぶつかるごとに、子路は心からの悲憤ひふんを発しないではいられない。なぜだ? なぜそうなのだ? 悪は一時栄えても結局はそのむくいを受けると人は云う。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
啓吉は、当局者の冷淡れいたんな、事務的な手配と、軽佻な群衆とのために、屍体が不当に、さらし物にされている事を思うと、前より一層の悲憤ひふんを感じた。笑っている群衆も、群衆である。
死者を嗤う (新字新仮名) / 菊池寛(著)