“ひとつがい”の漢字の書き方と例文
語句割合
一番100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今また幾年月その包蔵していた水火の割り文を柄のうちより吐きさったにかかわらず、その間、何事もなかったかのように、弥生の白い手に抱きあげられている一番ひとつがいの珍剣稀刀——。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
侍女四 (同じく公子の背後に)鮟鱇五十袋、虎河豚一頭、大の鮹一番ひとつがい。まあ……(笑う。侍女皆笑う。)
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……大納言こころでは、将軍家は、其の風流の優しさに感じて、都鳥をば一番ひとつがい、そつと取り、くれないむらさきふさを飾つた、金銀蒔絵まきえかごゑ、使つかい狩衣かりぎぬ烏帽子えぼしして、都にのぼす事と思はれよう。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)