“ひとこし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一腰85.0%
一漉5.0%
一腰刀5.0%
一越5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山東笠さんとうがさを日除けにかぶり、青紗あおしゃの袖無し、麻衣あさごろも脚絆きゃはん麻鞋あさぐつの足ごしらえも軽快に、ただ腰なる一腰ひとこしのみは、刀身なかみのほども思わるる業刀わざものと見えた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「何を、私なあ味噌一漉ひとこしてえやつなんです。」
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
このばばはの、もう、家伝来でんらい一腰刀ひとこしを帯びて出る前に、ちゃんとご先祖様のお位牌いはいへ、おわかれを告げ、二つのお誓いをして参った——それは、家名に泥を塗った不埒ふらちな嫁を成敗すること。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
白ノ一越ひとこし縮緬ノ裾模様ニ図案化シタ樹木ノ枝ヲ黒ノ濃淡デ現ワシ、周囲ヲ淡イブルーデ影ノヨウニ絵取ッタモノヲ着テイル。おくみニモブルーノ裏ガチラツイテイル。
瘋癲老人日記 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)