“ひっぷる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
引振66.7%
引掉33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鹿の子の見覚えあるしごき一ツ、背後うしろ縮緬ちりめんの羽織を引振ひっぷるって脱いでな、つまを取ってながしへ出て、その薬鑵の湯をちまけると、むっとこう霧のように湯気が立ったい
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、息をふくんだ頬を削って、ツとく涙に袖を当てると、いう事も、する事も、訳は知らず誘われて、糸七も身を絞ってほろほろと出る涙を、引振ひっぷるうように炉に目をらした。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さあ、お目通りで、着物を引掉ひっぷるって神田児かんだッこ膚合はだあいを見せてやらあ、汝が口説くおんなじゃねえから、見たって目のつぶれる憂慮きづけえはねえ、安心して切立きったてふんどしを拝みゃあがれ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)