“ひだりて”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
左手81.8%
左傍9.1%
左掌9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
にんうつくしいおんなたちは、あか馬車ばしゃりました。あか馬車ばしゃは、あおうみ左手ひだりてにながめながら、海岸かいがんはしっていったのであります。
初夏の空で笑う女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
三里向うへ出ましたところで少し広いところに着いた。左傍ひだりての山の上を見ますとごく頂上に一つの白い堂が見えて居る。どうも奇態だ。本堂でもなければまた坊さんの住んで居る寺でもない。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
すると若林博士も、ちょうど脈搏の診察を終ったところらしく、左掌ひだりての上の懐中時計を、やおらもとのポケットの中に落し込みながら、今朝、一番最初に会った時の通りの叮嚀な態度に帰った。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)