“ばさみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
85.7%
14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつもよくやるようにピカ/\光る裁縫ばさみの冷たい腹を頬に当てゝ、昔わかれた幾人もの夫の面影を胸の中に取出し、愛憎交々こもごもの追憶を調べ直しているのではあるまいか。
巴里祭 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
その晩、お通夜へ行つた筈の新助が、木戸の外で、植木ばさみのどを突かれて死んで居たのです。
傍に置いて、三吉が何かようとすると、お房は掛物を引張る、写真ばさみを裂く、障子に穴を開ける、しまいには玩具おもちゃにも飽いて、柿の食いかけを机になすりつけ、その上に這上はいあがって高い高いなどをした。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)