“ばくや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
漠野25.0%
幕屋25.0%
莫耶25.0%
麦野25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
渡河瀕死ひんしの難、雪峰凍死の難、重荷おもに負戴ふたいの難、漠野ばくや独行の難、身疲しんぴ足疵そくしの難等の種々の苦艱くげんもすっぱりとこの霊水に洗い去られて清々として自分を忘れたような境涯に達したです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
その歌を謡う調子の活発さは人をして知らず知らずいかなる曠原こうげん漠野ばくやの中へも、またいかなる高山積雪の中へも敵をつ為には一身をなげうって進もうという勇気を喚発かんぱつせしむるに足るです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
美しい殿堂、毛皮の幕屋ばくや、祭壇で小羊こひつじがたかれています……広い沙漠さばく、日が沈みました。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
捕われて遠き国に、行くほどもあらねば、この手にて君が墓をはらい、この手にてこうくべき折々の、とこしえに尽きたりと思いたまえ。生ける時は、莫耶ばくやも我らをき難きに、死こそ無惨むざんなれ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
城外は一望麦野ばくやであった。ひそむには絶好である。深夜の風は麦の穂を波立てていた。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)