“はうてき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
抛擲54.5%
放擲45.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
柳北翁に至つては純乎たる混沌時代の産物にして、天下の道義を嘲弄し、世道人心を抛擲はうてきして、うろたへたる風流に身をもちくづしたるものなり。
しかもそれ等は内容証明でなければ必ず配達証明だつた。僕は万事を抛擲はうてきして何度もそれ等を熟読じゆくどくした。実際又僕には熟読する必要もあつたのに違ひない。
変遷その他 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
あれほど深い自信のあるらしい芸術上の仕事などは忘れて、放擲はうてきして、ほんとうにこの田舎で一生をちさせるつもりであらうか。この人は、まあ何といふ不思議な夢を見たがるのであらう……。
へや片隅かたすみ放擲はうてきして置いた。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)