“ないじん”の漢字の書き方と例文
語句割合
内陣100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
細いどぶにかかった石橋を前にして、「内陣ないじん新吉原講しんよしわらこう」と金字きんじで書いた鉄門をはいると、真直まっすぐな敷石道の左右に並ぶ休茶屋やすみぢゃや暖簾のれんと、奉納の手拭が目覚めるばかり連続つながって
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
最後に「日本の聖母の寺」その内陣ないじんのおん母マリア。穂麦ほむぎじつた矢車やぐるまの花。光のない真昼の蝋燭らふそくの火。窓の外には遠いサント・モンタニ。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
本堂内陣ないじん横の橋廊下をこえ、さらに大廊下に従って、墨絵すみえ金碧こんぺき、何の間と、幾つも数えて行かなければ、彼の声は洩れ聞えて来ない。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)