“ところきら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
所嫌50.0%
処嫌50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
からくも忍びてつと退きながら身構みがまへしが、目潰吃めつぶしくらひし一番手のいかりして奮進しきたるを見るより今はあやふしと鞄の中なる小刀こがたなかいさぐりつつ馳出はせいづるを、たやすく肉薄せる二人がしもとは雨の如く、所嫌ところきらはぬ滅多打めつたうち
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
こういう言葉が所嫌ところきらわずお秀の口からひょいひょい続発して来るようになった時、津田はほとんど眼前の利害を忘れるべく余儀なくされた。彼は一二度腹の中で舌打をした。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そのせいか今だに処嫌ところきらわず西洋料理の通を振廻し、二言目には英語の会話を鼻にかけるハイカラであるが、酒もさしては呑まず、遊びも大一座で景気よく騒ぐよりは
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「そのほか、身体中、処嫌ところきらわず打創うちきずかすり創だが、それらは大したことはない」
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)