“つまようじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
妻楊枝31.0%
爪楊枝31.0%
妻楊子13.8%
爪楊子13.8%
褄楊枝6.9%
妻揚枝3.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
妻楊枝つまようじ位な細い茎の薄青い色が、水の中にそろっている間から、陶器やきものの模様がほのかに浮いて見えた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ガラッ八は自分の懐みたいな顔をして、鷹揚おうように勘定をすると、若干なにがしか心付けを置いて、さて妻楊枝つまようじを取上げました。
と言う使いの口上を半分も言わせず、平次は爪楊枝つまようじを叩き付けるように、ガラッ八を促して、横山町へ駆け付けました。
たとえば爪楊枝つまようじを何ページ目かにはさんでおいて、開けるとパラリと落ちるようにしておく。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
四本の歩脚ほきゃくは、これがまた全く釣合つりあいというものを無視した細いもので、妻楊子つまようじを両側に四本ずつさしたような始末である。
南画を描く話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
私は赤レッテルの壜の栓を抜くと、妻楊子つまようじの先をソッと差し入れた。
(新字新仮名) / 海野十三(著)
螯脚の力の表現はこれで出来たとして、爪楊子つまようじのような弱々しい細い歩脚がこれと何らかの意味で釣合って、とにかく生存をつづけている蟹として完成している姿を作るには、ちょっと工夫がりそうだった。
南画を描く話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
「マア坊は、うるさいですね。」そう僕が口をとがらせて言ったら、松右衛門殿は、お隣りのベッドに泰然とあぐらをかいて爪楊子つまようじを使いながら、うむと首肯うなずき、それからタオルで鼻の汗をゆっくりぬぐって、
パンドラの匣 (新字新仮名) / 太宰治(著)
そして大きな褄楊枝つまようじで草色をした牛皮ぎゅうひを食べていると、お湯の加減がいいというので、湯殿へ入っていった。
挿話 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
主婦は褄楊枝つまようじくわえながら大声にたしなめた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「千里眼だよ。八五郎の懷中などはこと/″\く見通しさ。その手紙の入つて居る大一番の野暮な紙入の中に、質札しちふだが二枚と、一昨日兩國の獸肉屋もゝんじいやで掻拂つた妻揚枝つまようじが五六本、それから寛永通寶くわんえいつうはうが五六枚入つてゐる筈だ。大膽不敵だね、それで江戸の町を押し廻すんだから」