妻楊子つまようじ)” の例文
四本の歩脚ほきゃくは、これがまた全く釣合つりあいというものを無視した細いもので、妻楊子つまようじを両側に四本ずつさしたような始末である。
南画を描く話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
僕はあなたがコロンの製鋲せいびょう会社の社長であることも、亜米利加アメリカから妻楊子つまようじを輸入した本人であることも
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
腐った羽二重はぶたえ、五十日月代さかやき、禿ちょろの朱鞘、麻裏を突っかけて、裾を少しつまみ上げ乍ら片手の妻楊子つまようじで歯をせせっている図は、どう見てもあまり結構な人柄ではありません。
大江戸黄金狂 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
私は赤レッテルの壜の栓を抜くと、妻楊子つまようじの先をソッと差し入れた。しばらくして出してみると、その楊子の尖端せんたんに、なんだか赤い液体が玉のようについていた。それが生長液の一滴いってきなのであった。
(新字新仮名) / 海野十三(著)
この場合硝子棒の代わりに、木材の細い棒、例えば妻楊子つまようじの先でちょっと墨膜に触れても良いのである。
墨流しの物理的研究 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)