“つまかわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
爪皮81.8%
爪革18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
粋な爪皮つまかわをつけた足駄を穿いた年増が危げにその間を縫いながら、着物に撥ねかけられた泥を恨めしそうに眺めていたりした。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
くび白羽二重しろはぶたえを捲きつけて、折り鞄を提げ、爪皮つまかわのかかった日和下駄ひよりげたをはいて、たまには下宿へもやって来るのを、お庄もちょいちょい見かけた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それから麦酒樽ビイルだる天水桶てんすいおけの上にし忘れたままの爪革つまかわだった。それから、往来の水たまりだった。それから、——あとは何だったにせよ、どこにも犬の影は見なかった。
保吉の手帳から (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
長造はあご左右さゆうにしゃくって、表通に鼻緒問屋はなおどんやの多いのを指摘してきした。この浅草の大河端おおかわばたの一角を占める花川戸はなかわどは、古くから下駄げたの鼻緒と爪革つまかわの手工業を以て、日本全国に知られていた。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)