“たゆうさま”の漢字の書き方と例文
語句割合
太夫様100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お有難や、お有難や。あゝ、を忘れてが抜けた。もし、太夫様たゆうさま。」と敷居をまたいで、蹌踉状よろけざま振向ふりむいて、「あの、其のおかんざしに……」——「え。」と紫玉が鸚鵡おうむる時
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「えゝ、浦安様は、浦安かれとの、其の御守護ぢやさうにござりまして。水をばおつかさどりなされます、竜神りゅうじんと申すことでござります。これの、太夫様たゆうさまにお茶を替へて上げぬかい。」
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
が、もあらせず、今度は印半纏しるしばんてんた若いものに船をらせて、亭主らしい年配としごろ法体ほったいしたのがぎつけて、「これは/\太夫様たゆうさま。」亭主も逸時いちはやく其を知つて居て、うやうやしく挨拶あいさつをした。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)