“ただあき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
忠顕61.5%
忠秋15.4%
忠明7.7%
唯呆7.7%
忠輝7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
千種忠顕ただあきの邸なども近来は、半公卿半武将ともいえる陣装を構えており、つねに義貞をはじめ、目ぼしい武門との連絡を、緊密にもっていた。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
是が非でも押し付けて一旦は自説を貫かねば老中の貫目かんめにも係わるというもの、もっとも先祖忠秋ただあき以来ちと頑固に出来てもいたので、他人なら笑って済ますところも
北斎と幽霊 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
お光は治郎右衛門忠明ただあきめいである。彼が一刀流の伝をうけた師の弥五郎一刀斎のめかけの子をひき取って育てたのだ——と陰でいう者もある。或は、そうかも知れないし、嘘かもしれなかった。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小野治郎右衛門じろうえもん忠明ただあきとかえたのである。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
親方が人間なられは人間じゃない。俺れが人間なら親方は人間じゃない。彼れはそう思った。そして唯呆ただあきれて黙って考えこんでしまった。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
名は燿蔵ようぞういみな忠輝ただあき、号を胖庵ばんあんといい、祭酒さいしゅ述斎じゅつさいの第二子である。弘化二年十月罪を獲て改易かいえきとなり、その身は讃州丸亀まるがめの領主京極きょうごく氏の藩中に禁固せられた。時にその年五十歳であった。
枇杷の花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)