“そりあと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
剃跡60.0%
剃痕40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
眉(まゆ)の剃跡(そりあと)がやゝ薄くなつて、卵形の面長、鐵漿(かね)は含(ふく)まず、白粉も嫌つて、紅だけ差した片化粧が、この女の場合は、妖(あや)しい色つぽさになつて、相手の男に、自分の意志を押しつけようとするのです。
ある静かな雨降りの夜(よ)、お蓮(れん)は牧野(まきの)の酌(しゃく)をしながら、彼の右の頬へ眼をやった。そこには青い剃痕(そりあと)の中に、大きな蚯蚓脹(みみずばれ)が出来ていた。
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
俊助(しゅんすけ)はこう云いながら、小さな金時計を出して見た。すると大井(おおい)は内懐(うちぶところ)から手を出して剃痕(そりあと)の青い顋(あご)を撫(な)で廻しながら、じろりとその時計を見て
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
大井(おおい)は下駄箱(げたばこ)の前に立止ると、相不変(あいかわらず)図太い声を出した。が、その間(あいだ)も俊助(しゅんすけ)に逃げられまいと思ったのか、剃痕(そりあと)の青い顋(あご)で横柄(おうへい)に土耳其帽(トルコぼう)をしゃくって見せて
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)