“すゝりあ”のいろいろな漢字の書き方と例文

(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。

後には私は欷歔（すゝりあ）げた。

ある日 (新字旧仮名) ／田山花袋、田山録弥(著)

気を変へて、『長野の妹も直に出掛けて来て呉れましたよ。来て見ると、斯光景（ありさま）でせう。どんなに妹も吃驚（びつくり）しましたか知れません。』奥様はもう啜上（すゝりあ）げて、不幸な娘の身の上を憐むのであつた。

破戒 (新字旧仮名) ／島崎藤村(著)

譯もなく歔欷（すゝりあ）げてゐる新坊を、吉野は確乎（しつか）と懷に抱いて、何か深い考へに落ちた態で、その後に跟（つ）いた。

鳥影 (旧字旧仮名) ／石川啄木(著)

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