『ある日』
その時丁度午飯のあと片附をすませた妻は、私達の傍を通つて、そのまゝ居間の方へと行つた。私は男の子供達に英語を教へながら、裏庭の深い緑葉を透してさし込んで来る暑い夏の日影を眺めた。庭にはゑぞ菊の毒々しく赤いのが日に照らされてゐるのが見えた。 …
著者 | 田山録弥 |
著者 | 田山花袋 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 「婦人公論 第五年第九号」1920(大正9)年9月1日 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約19分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約32分(300文字/分) |
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