ある日あるひ
砂糖のような安逸が おれの感覚をにぶらしている 鍋底で倦怠だ!憂鬱だ!と小声でつぶやいている 若い熱情が下駄の歯のようにすりへりそうだ 残火が火消壺で喘いでいる 短気な意志が放心した心臓をつかんでいる そいつは滓だ おれの食慾がめしを喰って …
作品に特徴的な語句
かす
題名が同じ作品
ある日 (新字新仮名)中野鈴子 (著)
ある日 (新字旧仮名)田山録弥 田山花袋 (著)