『ある日』
砂糖のような安逸が おれの感覚をにぶらしている 鍋底で倦怠だ!憂鬱だ!と小声でつぶやいている 若い熱情が下駄の歯のようにすりへりそうだ 残火が火消壺で喘いでいる 短気な意志が放心した心臓をつかんでいる そいつは滓だ おれの食慾がめしを喰って …
著者 | 陀田勘助 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 詩歌 |
初出 | 「鎖」1923(大正12)年6月創刊号 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約1分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約2分(300文字/分) |
作品に特徴的な語句
滓
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