“じきろう”の漢字の書き方と例文
語句割合
食籠100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わかい女が持出した、金蒔絵きんまきえの大形の見事な食籠じきろう……がたの菓子器ですがね。中には加賀の名物と言う、紅白の墨形すみがた落雁らくがんが入れてありました。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
床間とこのまには百合の花も在らず煌々こうこうたる燈火ともしびの下に座を設け、ぜんを据ゑてかたはら手焙てあぶりを置き、茶器食籠じきろうなど取揃とりそろへて、この一目さすがに旅のつかれを忘るべし。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
さて、おさかなには何がある、錦手にしきでの鉢と、塗物の食籠じきろうに、綺麗に飾って、水天宮前の小饅頭と、蠣殻町かきがらちょう煎豌豆いりえんどう、先生を困らせると昼間いったその日の土産はこれで。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)