“しっぽ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
尻尾96.4%
3.1%
尻穂0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鮎子が右に左に通せんぼうをするのを、たくみにかいくぐって、尻尾しっぽの二郎美少年をつかまえる遊戯だ。陸上の「子を取ろ、子取ろ」である。
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
彼女の話は、頭ばかりが大袈裟でしっぽがすっと消えていた。村田のこともそうだった。写真のこともそうだった。そして両方とも、彼はすっぽかされてしまった。
反抗 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
人々は固唾かたずを呑んで双眼鏡めがねを覗いた。捕鯨船は、見る見る鯨群に近付いて、早くも船首にパッと白煙を上げると、海の中から大きな抹香鯨の尻穂しっぽが、瞬間跳ね曲って、激しい飛沫を叩きあげた。
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)