“しえき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シエキ
語句割合
使役66.7%
祗役14.3%
厠役4.8%
厮役4.8%
子易4.8%
祇役4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
或る人の最初の最も鮮かな記憶といふものは、その人の暗い一生のもとに、暗く使役しえきされた暗い感情の、逸早いちはやく現はれたものであるかも知れぬ。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
是より前一年長子元協年既に二十、江戸に祗役しえきする為めに広島より至り、襄と京師に相遇ひ、江戸に至らば新に室を築いて父を迎ふべしと約せり。
頼襄を論ず (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
此中桑名屋、豊七の二人は、安石と倶に出迎へた吟平と同じく、出入商人若くは厠役しえきたぐひであらう。今文書に就いて其他のものを挙げる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
そして、その青年は厮役しえきの賤を給し升斗しょうとの糧を謀ったというから、使丁こづかいか雑役夫位の給料をもらって、やっと生活していたものと見える。
賈后と小吏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
漆谷しつこくは市河三陽、小野節二家の説を聞くに、後藤氏、名は苟簡こうかん、字は子易しえき、一田夫でんふ、又木斎と号した。北条霞亭の尺牘に拠るに、通称は弥之助である。讚岐の商家に生れ、屋号を油屋と云ふ。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
彼の江戸に祇役しえきするや、松平定信に謁見えっけんし、その長門の内政を更革するや私淑ししゅくする所ありしという。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)