“さえざえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
冴々88.2%
冱々5.9%
沍々5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は光の抜けて行く寒い空の下で、不調和なな物に出逢った感じよりも、すすけた往来に冴々さえざえしい一点を認めた気分になって女のくびあたりを注意した。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
り候ては又気分変り、胸の内にはか冱々さえざえ相成あひなり、なかなかねぶり居り候空は無之これなく、かかる折に人は如何やうの事を考へ候ものと思召被成おぼしめしなされ候や、又其人私に候はば何と可有之候これあるべくさふらふ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
深く沍々さえざえとした彼女の黒瞳くろめは自然と出て来る涙の為に輝いた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)