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さえざえ
語句 | 割合 |
冴々 | 88.2% |
冱々 | 5.9% |
沍々 | 5.9% |
彼は光の抜けて行く寒い空の下で、不調和な
異な物に出逢った感じよりも、
煤けた往来に
冴々しい一点を認めた気分になって女の
頸の
辺を注意した。
夜に
入り候ては又気分変り、胸の内
俄に
冱々と
相成、なかなか
眠り居り候空は
無之、かかる折に人は如何やうの事を考へ候ものと
思召被成候や、又其人私に候はば何と
可有之候や
深く
沍々とした彼女の
黒瞳は自然と出て来る涙の為に輝いた。