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ごかうおん
色にも
見せず
態と
悄々として是迄の
厚き
御高恩を報じもせずして
他家に奉公致す事は
誠に
迷惑なれども御本店の事なれば
致し方なしと誠に
餘儀なき
體に
挨拶をぞなしにける
受る事皆御父上の
御高恩なれば
切て此上の御恩報じには
朝夕御側に在て
御介抱申上
度聊かも御不自由はさせ申
間敷何卒御止まり下さるゝ樣にと
只管に
諫めけれども父秀盛は更に聞入ず成程其方が申す
志ざしは
忝けなけれども未だ/\我等とても全く
老朽たるといふ身にもあらず諸國を