“こばん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コバン
語句割合
小判86.2%
小版3.4%
黄金3.4%
鼓板3.4%
鼓盤3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんでも一もあるほどの小判こばんを馬につけまして、宰領の衆も御一緒で、中津川へお帰りの時も手前どもから江戸をお立ちになりましたよ。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
山から切りとってくるのは最大なものは幅一尺乃至ないし一尺二、三寸、長さ三尺にも達する。表皮の大きいものを大版おおばんといい裏皮の大きいものを小版こばんと呼ぶ。その他「そく皮」と呼んで中間のものがある。
樺細工の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
……(腰かける)だが、困ったことには、金がない! かつえた犬には肉こそ黄金こばん、といってな。……(いびきをかき、すぐまた目を覚ます)わたしもそれさ……金のことしか頭にないのさ……
桜の園 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
天気がいいと、四つ辻の人通りの多い所に立って、まず、その屋台のような物を肩へのせる、それから、鼓板こばんを叩いて、人よせに、うたを唱う。
仙人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
と、突如、銅鈴どうれいを振り、鉄笛をふかせ、鼓盤こばんを打ち叩いて、出陣を触れると、寨中の蛮将はみな血ぶるいして
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)