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こくや
只管頼みしに重四郎も
辭み難く承知せしかば此より畔倉を
師匠として主用の
間には
劔道をぞ
學びける是に因て重四郎も毎度
穀屋へ出入致しける處に主平兵衞は殊の外
圍碁を
走り
奴の
久太が、三が
日の町飾りや催し物の
廻状を持ってきたあとから、
頭の使いが借家の絵図面を届けてくる。角の
穀屋が
無尽の用で長いこと話しこんで行ったばかりだ。
呉服屋では、番頭さんが、
椿の花を大きく染め出した
反物を、ランプの光の下にひろげて客に見せていた。
穀屋では、小僧さんがランプの下で
小豆のわるいのを一粒ずつ拾い出していた。