“げんわく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
眩惑90.9%
幻惑9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私の眩惑げんわくされた眼は、われ知らず、姿見の深みを探つた。そのまぼろしの虚影のなかでは、何もかもが、現實より一層冷たく陰鬱に思はれた。
しかし喧騒、咆哮ほうこうは、よく反響する絶壁に当って、何倍にもされながら、たかまりひろがり、眩惑げんわく的な狂気にまでふくれあがった。
帆村探偵の自信はにわかにグラつきだした。彼は遂に、眼から入ってきた蠅男の姿に、幻惑げんわくされてしまったのである。深い常識のために、推理の力を鈍らせてしまったのである。
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ただ、あなたのかおかたちの美しさに幻惑げんわくされて、あなたをだまそうとしているのです。あなたのこころが分るひとは自然のこころの分るひとだけです。自然のこころとは愛です。恵みです。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)