“ぎんねずいろ”の漢字の書き方と例文
語句割合
銀鼠色100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
向側の建物は、一杯に月の光をあびて、銀鼠色ぎんねずいろに輝いていました。前にお話しした通り、それがこちらの建物と、そっくりそのままの構造なのです。何という変な気持でしょう。
目羅博士の不思議な犯罪 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
怒気をみなぎらして構え直った天堂一角、きっと月光のそそぐところを見れば、青き天蓋てんがい銀鼠色ぎんねずいろの虚無僧衣、うるしの下駄を踏み開いて、右手めてに取ったるは尺八に一節ひとふし短い一節切ひとよぎりの竹……。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十畳の廊下外のひさしの下の、井戸のところにある豊後梅ぶんごうめも、黄色くすすけて散り、離れの袖垣そでがき臘梅ろうばいの黄色い絹糸をくくったような花も、いつとはなし腐ってしまい、しいの木に銀鼠色ぎんねずいろ嫩葉わかば
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)