“きんりょく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
金力85.7%
金緑14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ってこの手紙により私は金力きんりょくを以って女性の人格的尊厳を無視する貴方に永久の訣別けつべつを告げます。私は私の個性の自由と尊貴をまもりかつつちかうために貴方のもとを離れます。
柳原燁子(白蓮) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
金力きんりょく品性ひんせいう題目のもとに、両者の必ずしも一致せざる理由を説明して、あんに会社の役員らの暴慢と、青年子弟の何らの定見もなくしていたずらに黄白万能主義こうはくばんのうしゅぎを信奉するのへいとをいましめた。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いまのところ、笠原の上機嫌をそこなういかなるものもないふうで、グラスの底に澱んだ金緑きんりょくのアブサントが、水を注ぐにつれて乳白色に変り、それが真珠母色に輝いてくるのを浮きうきとながめていた。
雪間 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)