金緑きんりょく)” の例文
いまのところ、笠原の上機嫌をそこなういかなるものもないふうで、グラスの底に澱んだ金緑きんりょくのアブサントが、水を注ぐにつれて乳白色に変り、それが真珠母色に輝いてくるのを浮きうきとながめていた。
雪間 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)