“きんしゃちりめん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
錦紗縮緬57.1%
金紗縮緬42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
面倒臭がるお栄と妹を促し、いろいろ手を尽してその辺を探して見ましたが、たしかに遭難前に締めて居たという、錦紗縮緬きんしゃちりめんの帯揚だけが、どうしても見えません。
呪の金剛石 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
赤い錦紗縮緬きんしゃちりめんがグルグルとめくれて行く下から、照子さんの灰色の背中がむごたらしく現われて来た。
恐怖王 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
長方形の印度更紗いんどさらさをかけたたくがあってそれに支那風しなふう朱塗しゅぬりの大きな椅子いすを五六脚置いたへやがあった。さきに入って往った女は華美はで金紗縮緬きんしゃちりめんの羽織の背を見せながらその椅子の一つに手をやった。
蟇の血 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
夫人の身体をおおうている金紗縮緬きんしゃちりめんのいじりかゆいような触感が、衣服きもの越しに、彼の身体にみるように感ぜられた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)