“きょざい”の漢字の書き方と例文
語句割合
巨材100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
綺羅きらではないが巨材きょざいをくんだ本丸づくり、おくには武田菱たけだびしまくがはりまわされ、そのなかにあって、とう武田伊那丸たけだいなまるは、いましも、軍師ぐんし小幡民部こばたみんぶから
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その木挽の与吉よきちは、朝から晩まで、同じことをして木を挽いて居る、黙って大鋸おおのこぎりを以て巨材きょざいもとひざまずいて、そして仰いで礼拝らいはいする如く、上から挽きおろし、挽きおろす。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小太郎山の山ふところ、石垣いしがきをきずき洞窟どうくつをうがち、巨材きょざい巨石でたたみあげたとりでのなかは、そこに立てこもっている人と火気で、むろのようにあたたかい。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まもなくけわしいのぼりにかかって、ややしばらくいくと、一の洞門どうもんがあった。つづいて二の洞門をくぐると天然てんねん洞窟どうくつにすばらしい巨材きょざいをしくみ、綺羅きらをつくした山大名やまだいみょう殿堂でんどうがあった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)