“きまず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
気拙58.7%
気不味37.0%
気下味2.2%
気貧2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女は何もかも知っているくせに、ぎこちなくにらみ合った二人の男の気拙きまずさを救う為に、首をかしげ、花弁はなびらの様な唇を美しくゆがめて声をかけた。
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「云い出すなら御米の寝ている今である。今ならどんな気不味きまずいことを双方で言いつのったって、御米の神経に障る気遣きづかいはない」
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ことにあによめ気下味きまずい事をいうのは、直接兄に当るよりもなお悪いと思って、平生からつつしんでいた。しかし腹の中はむしろ反対であった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ふとした拍子からそんな気下味きまずい思いを一二度経験した後で、そこに気をつけ出したお延は、そのほかにまだ
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さぞ気貧きまずい女だとお思いだろうが……何しろ阿父さんには死なれてしまうし、便りにしていたお前さんはさっき言う通りで、どうも十中八九はこの世においでじゃなさそうに思われるし
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)