“きくう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
菊塢66.7%
帰空16.7%
鞠塢16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分ばかりが博識ものしりがるものなり、菊塢きくう奥州おうしうよりボツト出て、堺町さかひてう芝居茶屋しばゐぢやや和泉屋いづみやかんらうかた飯焚めしたきとなり、気転きてんくより店の若衆わかいしゆとなり、客先きやくさき番附ばんづけくばりにも
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
人に道号を求めて帰空きくうと命ぜられ、其文字を忌んで菊塢に作つたのだと云ふ。此菊塢が百花園を多賀屋敷址に開いたのは、享和年間で、園主は天保の初に至るまでながらへてゐたのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「お茶きこし召せ、梅干も候ぞ」と百花園の鞠塢きくうが風流も昔のこと、目黒のたけのこめし、堀の内のノッペイ、大森の海苔茶づけなど、なんとなく野趣に富んだ風流向き。
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)