“かわご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
皮籠40.0%
皮匣20.0%
皮子20.0%
革籠20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御部屋の中には皮籠かわごばかりか、廚子ずしもあれば机もある、——皮籠は都を御立ちの時から、御持ちになっていたのですが、廚子や机はこの島の土人が、不束ふつつかながらも御拵おこしらえ申した
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そこで、逃げ場をさがす気で、急いで戸口の方へ引返そうと致しますと、誰だか、皮匣かわごうしろから、しわがれた声で呼びとめました。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ここでそのまま、逃げ出してしまえば、何事もなかったのでございますが、ふと今朝けさ貰った綾と絹との事を思い出したので、それを取りに、またそっと皮匣かわごの所まで帰って参りました。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
沙金は、日ごろから、強盗にはいるには、好んで、男装束おとこしょうぞくに身をやつした。その装束や打ち物は、みな羅生門の楼上に、皮子かわごへ入れてしまってある。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
この寺ではかねて供養に用いる諸道具を別室におさめてあったので、賊はそのへやの戸を打ちこわして踏み込むと、忽ちに法衣ころもを入れてある革籠かわごのなかから幾万匹の蜜蜂が飛び出した。