“かつようじゅ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
闊葉樹56.3%
濶葉樹43.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
画面の左上のほうに枝の曲がりくねった闊葉樹かつようじゅがある。この枝ぶりを見ていると古い記憶がはっきりとよみがえって来て、それがかしわの木だとわかる。
庭の追憶 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そのじぶん上野公園から谷中の墓地へかけては何千本という杉の老木が空をついて群立むらだち、そのほかにもしいかし、もち、肉桂にっけいなどの古い闊葉樹かつようじゅが到る処繁ってたので
独り碁 (新字新仮名) / 中勘助(著)
されば駿河湾の暖流しるところに近い浅間神社のほとり、かしわや、さかきや、藪肉桂やぶにっけいなどの常緑濶葉樹かつようじゅが繁茂する暖地から、山頂近くチズゴケやハナゴケなど、寒帯の子供なるこけ類が
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
そういう武装は、原始林にいどみ、野獣に備え、ものをあさる用具であった。踏みあばいて行く川のほとり濶葉樹かつようじゅつづきの森林に、彼らはふと、黒々と見える常緑の水松おんこを発見した。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)