“おゝよ”の漢字の書き方と例文
語句割合
大凡100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大使館たいしかん所在しよざいを、かれ明白めいはくにはらなかつた。勿論もちろん招待せうたい意味いみについても、明確めいかくなことはわからなかつた。しかし大凡おゝよその見当けんたうはわかつてゐた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
と、男は滋幹が不安そうにもじ/\している様子を見て、大凡おゝよそ察したらしく云った。それから、あたりに気をかねながら、中腰をかゞめて、耳のはたへ口を寄せて
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それに自分は、謎をかけられるまでもなく、左大臣の所望するものが何であるかを、大凡おゝよそ察し得たのであった。昨夜の左大臣は、あの御簾の方へ始終横眼を使ってばかりいた。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
従って、二人が常にどんなことを面白がってしゃべり合っていたか、大凡おゝよそ見当がつくのであるが、でも平中は、左大臣のお相手をするのが唯一の目的で此のやしきへ来るのではなかった。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)