“おんぞ”の漢字の書き方と例文
語句割合
御衣100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
妃は髪黒くたけ低く、褐いろの御衣おんぞあまり見映えせぬかわりには、声音こわねいとやさしく、「おん身はフランスのえきに功ありしそれがしがうからなりや」
文づかい (新字新仮名) / 森鴎外(著)
或る時はにしきあや、等々の織物、或る時はこれも唐土から渡ったと云う珍奇な幾種類もの香木こうぼく、或る時は葡萄染えびぞめ、山吹、等々の御衣おんぞ幾襲いくかさね、———折にふれて何とか彼とか口実を設けては
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「無残や、お姿も見えません。……血にそんだ船や、あなたこなたに、御衣おんぞの袖やら、味方の郎党の死骸は、捨てられてありましたが」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)