“おじめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
緒締73.3%
緒〆26.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
珊瑚の六分半もある緒締おじめで、表付ののめりの駒下駄、海虎らっこの耳付の帽子しゃっぽが其の頃流行ったものゆえ、これをかぶり上野の広小路を通り掛ると、大茂だいもうちから出て来ましたのは
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
大振りな大小に七分珊瑚玉さんごだま緒締おじめ印伝革いんでんがわの下げものを腰につけ、白足袋に福草履、朱の房のついた寒竹のむちを手綱に持ちそえ、朝々、馬丁を従えて三河台の馬場へ通う姿は
鈴木主水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
鬱金うこん木綿が薄よごれて、しなびた包、おちへ来て一霜ひとしもくらった、大角豆ささげのようなのを嬉しそうに開けて、一粒々々、根附だ、玉だ、緒〆おじめだと、むかしから伝われば
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
真鍮のこの煙管さえ、その中に置いたら異彩を放ちそうな、がらくた沢山、根附ねつけ緒〆おじめたぐい。古庖丁、塵劫記じんこうきなどを取交ぜて、石炭箱を台に、雨戸をよこたえ、赤毛布あかげっとを敷いて並べてある。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)