“塵劫記”の読み方と例文
読み方割合
じんこうき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「一万二千両から一万両引いて二千両残るか。そいつは塵劫記じんこうきにもない算盤だが、曲者同士が殺し合っているのは、そんなことではあるまいよ」
幾筋なんぞとぼかさずに、五筋なら五筋、六筋なら六筋と明確に数を挙げてもらいたい、これも当世流行の数学的というやつで、つまり、昔の塵劫記じんこうきで行くのだ
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
真鍮のこの煙管さえ、その中に置いたら異彩を放ちそうな、がらくた沢山、根附ねつけ緒〆おじめたぐい。古庖丁、塵劫記じんこうきなどを取交ぜて、石炭箱を台に、雨戸をよこたえ、赤毛布あかげっとを敷いて並べてある。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)