“おおのし”の漢字の書き方と例文
語句割合
大熨斗100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
バラリと肌を脱ぐと、いつの間に用意したか、一尺五寸ばかりの大熨斗おおのしを、肌守りのひもくくって背中に斜めに背負っている悪戯いたずらっ気の八五郎です。
番頭「大奉書おおぼうしょは一枚三銭で」書生「水引みずひきの一番大きいのは」番頭「一本二銭で」書生「一尺もあるような大熨斗おおのしは」番頭「一つ一銭五厘で」書生
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
大熨斗おおのしを書いた幕の影から、色のあおい、びんの乱れた、せた中年増ちゅうどしまが顔を出して、(知己ちかづきのない、旅の方にはどうか知らぬ、おのぞみなら、内から案内して上げましょうか。)
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大奉書に大水引のかかりたるを取出とりだしたるが大熨斗おおのしの先の斜めに折れたるを手にてばし「お登和さん失礼ですけれども」と勿体もったいらしく差出たり。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)