“えんさん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
袁傪33.3%
塩酸16.7%
掩散16.7%
遠参16.7%
鹽酸16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翌年、監察御史かんさつぎょし陳郡ちんぐん袁傪えんさんという者、勅命を奉じて嶺南れいなん使つかいし、みち商於しょうおの地に宿った。
山月記 (新字新仮名) / 中島敦(著)
王水おうすいという強酸きょうさんがあることを、人々は知っているであろう。それは硝酸しょうさん塩酸えんさんとを混ぜた混合酸であるが、この酸に黄金をけると始めて黄金は形がくずれ、やがて、全く形を失って液の中にけ去る。
疑問の金塊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
第一には、時のパースペクティヴとでもいうのか、近いほうの事がらの印象が遠い以前のそれを掩散えんさんしたがる傾向がある。
田丸先生の追憶 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
時は、長久手合戦のあと、五月上旬で、家康を初め、遠参えんさんの諸将はみな小牧に出ていた。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
多分それは鹽酸えんさん莫児比𣵀というものなのでしょう。瓶を電燈の前に持って行ってすかして見ますと、小匙こさじに半分もあるかなしの、極く僅かの白い粉が、綺麗にキラリキラリと光っています。
屋根裏の散歩者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)