“えじき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
餌食98.1%
1.0%
飼食1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし試みに、餌食えじきを食いかけてる犬に口輪をはめてみるがいい! 人々が彼に言う言葉は皆、彼をますます刺激するばかりだった。
さるに今其方そなたが、徒らに猛り狂ふて、金眸が洞に駆入り、かれと雌雄を争ふて、万一誤つて其方負けなば、当の仇敵の狐も殺さず、その身は虎のえじきとならん。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
われ主家を出でしより、到る処の犬とあらそいしが、かつてもののかずともせざりしに。うえてふ敵には勝ちがたく、かくてはこの原の露ときえて、からすえじきとなりなんも知られず。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
火は燃え上がり始めんとしていた。陰鬱いんうつな灰色のうちに沈んでいたヨーロッパが、今や火の飼食えじきとなろうとしていた。国民的大戦争はただ偶然の口火を待つのみであった。