“いちじく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
無花果90.4%
一軸5.5%
無果花2.7%
無花菓1.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おぎんは井戸端いどばた無花果いちじくのかげに、大きい三日月みかづきを仰ぎながら、しばしば熱心に祈祷をらした。
おぎん (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
翌朝、岸本は離座敷はなれの廊下から庭へ降りて、独りで考えをまとめるために無花果いちじくの下へ行った。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それから砧石の下をほり返すと、果たして一軸いちじくの書が発見されて、それには韓の家族は勿論、奉公人どもの姓名までが残らず記入されていた。
「実はそのことで出ましたのでございます」と、忠三郎は声をひそめた。「昨晩わたくしの主人が或るところで一軸いちじくをみましたそうで……」
半七捕物帳:27 化け銀杏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
無果花いちじくの枝に小さな浴衣なぞの掛けて乾かしてあるのも、宿の女の兒達の着るものかと見えて愛らしい。
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
その左の肩に一ツと、右の背筋の横へ二ツ並んで、小さな無果花いちじく色のいぼが在った。
父杉山茂丸を語る (新字新仮名) / 夢野久作(著)
つまり皮ともに煮たものはあとで裏漉しにしますし、皮を剥いて煮るもの即ち無花菓いちじくのようなものは形を崩さないようにします。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)